音が、映像を創りだす 

今の時代、華やかな映像で彩られたTVコマーシャルを毎日見せられていると、映像が私たちの心を育ててくれるのではないかと当たり前に思っているところがないでしょうか?

ところが、逆に、映像の見すぎで、言葉の遅れ、思考力の低下、創造力の貧困を招いている面もあるのです。

簡単に言いますと、映像は、いろいろと製作者が考え抜いた末の結果としての映像です。ですから、映像を見て、良く出来ていると思っても、そこから、新たな発想を得ることはなかなか難しいことなのです。

見せられている映像が既に考え抜かれた映像だからです。

ところが、音はどうでしょうか? ひとつ例えを考えて見ましょう。

御自分が、生まれてから今まで如何なる海の映像も見たことが無いとしましょう。

そして、目を閉じられたまま、人に連れられて、海の波打ち際に座っていると想像してみて下さい。

“バサー、バサー”と絶え間無く続く音、その波の音から、どんな映像を想像されるでしょうか?

波の音から、想像する映像をいろいろと考えた末、目を開けたとき、恐らく、水平線の彼方から絶え間なく打ち寄せる波の姿に感動を覚えられるのではないでしょうか?

海の波は、こんな姿(映像)をしていたかと!

音は、映像を想像する源(原因)となっています。

人間の創造性は、音から、無限の映像を考えることが出来るように創られています。人間が豊かな感性を育てることや、創造性を育むためには、映像よりも、音の方が、より重要なものなのです。

 

開喜男♪(v^_^)v。